安全な画材と化学物質過敏症・クレヨン編
目次
1 クレヨンは安全?
この話の続きになります。
unisuke-uni.hatenablog.com
今回は、クレヨンについて書きました。
クレヨンは、私も子供のころよく使用してきました。過敏症になってネックだと感じたのは成分と匂いと飛び散った芯を吸い込まないかどうかです。
水彩絵の具や色鉛筆と比べると、クレヨンは小さく口に入れやすいサイズのため、誤飲が問題となっています。さらに、直接手に取って使用するため、ほかの画材に比べて経皮からの吸収の可能性も高いと言えます。そこで、市販のクレヨンについて調べてみました。
一般的に使用されているクレヨンは主にパラフィンやオイル、顔料やにじみ止めのタルクが主成分となっています。一番問題となるのが顔料です。現在発売されている顔料の多くは石油が主成分となっており、ダイオキシンと並び環境に悪影響を及ぼすと言われているポリ塩化ビニフェル(PCB)が含まれている商品もあるようです。PCBは体内に取り込まれやすいうえに体内残留性が高く、皮膚障害など慢性毒性が認められています。
中でも、黄色、そして赤色の顔料に比較的多くPCB(主にジクロロビフェニル)が高濃度含まれるものがあり、回収対象となるものが見られます。
クレヨンは商品により有機顔料の割合も異なりますが、印刷インクが約12パーセント、クレヨンが5から31パーセントと、クレヨンでもものによってはかなりの量を含む恐れがあります。そのため、乳幼児が定期的に口に含んだり、手についたクレヨンをなめることや、使用している最中に呼吸などから体内に取り込み、蓄積する恐れがあります。
参考:副生PCBを含有する有機顔料を使用した製品の健康リスク評価の結果についてhttps://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/safety_security/yuuki_pcb/pdf/003_02_03.pdf
残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/t_020408.pdf
今思えばクレヨンを小さいことから使っていたし、もっと知っておけばよかった気もします。安全なイメージが強いクレヨンですが、有機顔料は盲点でした。また、石綿の別名を持つアスベストについてもクレヨンから見つかったという報告もあるようです。
参考:ニュージーランドで微量のアスベストが検出された報告
https://www.sciencemediacentre.co.nz/2015/09/18/testing-reveals-asbestos-in-crayons/
さらに、主成分であるパラフィンは、化粧品などに主に使用されているものですが、キャンドルの燃焼実験では、石油系のワックスであるパラフィンから作られたキャンドルから、有害物質のトルエンやベンゼンが発生したという結果が出ています。一方でソイワックスからは出ていないとのことでした。クレヨンはキャンドルと違い燃やすことは無いため、そこまで危険ではないものの、手に直接、場合によっては長時間触れるものであるため、あまりいいものでもない気がします。
2 有名製品の取り扱いは?
クレヨンといえば、小さいころサクラクレパスを使用していた方も多いのではないでしょうか。私も愛用していたブランドです。クーピーも大好きでした。
今思えばなめていたような記憶もあります。誤飲、誤食は大丈夫なのでしょうか。
以下、公式サイトからの引用になります。
誤飲・誤食について | 株式会社サクラクレパス
クレヨン・クレパス®の誤食・誤飲について
クレヨン・クレパスは有害な物は規制値以上含まれておりません。よって多少の誤食であれば、特別ご心配いただく必要はござい ません。ただ、お口の中に後味が残るといけませんので、よくうがいをしてください。うがいができないお子様など誤食された場合は、濡れタオルなどでお口の中を拭いてあげてください。その後、様子を見ていただきおかしいと感じた場合は医者に連絡してください。
クーピーペンシル®の誤食・誤飲について
クーピーペンシルは有害な物は規制値以上含まれておりません。よって多少の誤食であれば、特別ご心配いただく必要はございません。 ただ、お口の中に後味が残るといけませんので、よくうがいをしてください。うがいができないお子様など誤食された場合は、濡れタオルなどでお口の中を拭いてあげてください。その後、様子を見ていただきおかしいと感じた場合は医者に 連絡してください。
どちらも、わずかな誤食であれば大丈夫のようです。うがいをして、何かあれば医者に相談するということになります。過敏症になってからはまだ使用したことがないのですが、普通に使用する分には特に問題はなさそうです。
サクラクレパス 24色【名入れ不可】 ◆◆ [M便 1/1] 価格:720円 |
価格:816円 |
3 パステルについて
また、学生のころ私がよく使っていたのがパステルです。
パステルはクレヨンとは、少し事情が異なります。成分はほぼ同じですが、違いはその特性にあります。クレヨンは柔らかく、飛沫とはなりにくいですが、デッサン用のパステルは粉のように空気中に飛び散り、呼吸から体内に入り蓄積する可能性が高いのです。鼻の中をこすると黒くなっていたという話もよく聞きます。上記でも書いたように、一部の顔料やパラフィンは健康に悪影響を及ぼす恐れがあります。気付かずに体内に大量に入り込む粉末かする画材は危険だと言えるでしょう。そのため、もしそういった画材で絵を描くのであればパステルよりは飛び散りにくく比較的体内に入りにくいクレヨンか、下記に記載しているオイルパステルをお勧めします。
ホルベインのホームページにも、以下のような注意書きがありました。(一部抜粋)
ラベル表記の見方 - ホルベイン絵具・画材の製品情報|オンラインショップ
パステルの安全な使い方(ソフトパステル、オイルパステル)
・ソフトパステル使用中はマスクをしてください
ソフトパステルを使用するときは粉塵が鼻や口に入らないよう防塵マスクをしてください。制作後にフィキサチフで定着するときもマスクをしてください。
やはりマスクは必須…というより防塵マスクまで必要なんですね…。
一方で、ホルベインはソフトパステル及びオイルパステルについて有害な材料を使っていないと明言しています。(以下抜粋)
単色|ホルベイン 公式オンラインショップ
●有害物質を含まない(ソフトパステル)
パステルは直接指で持って描くので、皮膚への影響や、指から口に入ったときの健康への影 響が特に考慮されなければなりません。ホルベインソフトパステルはこの点で有害な材料を一切使わずに作りました。
●有害物質を含まない(オイルパステル)
パステルは直接指で持って描くので、皮膚への影響や、指から口に入ったときの健康への影響が特に考慮されなければなりません。ホルベイン オイルパステルはこの点で有害な材料を 一切使っていないので、安心してお使いいただけます。
サクラクレパスが「有害な物質は規制値以上含まれていない」という表現であったのに対し、ホルベインが想像以上に強気で驚きました。
また、オイルパステルであればクレヨンと同様にそこまで空気中に飛び散ることはなく、呼吸から取り込む心配はなさそうです。有害物質が使用されていないと明言されていても完全に無害ではないと思いますし、呼吸から体内に入るのは怖いので、もしホルベインのパステルを使用する場合には、ソフトパステルよりオイルパステルを選んだほうがよさそうです。
価格:3,000円 |
4 蜜蝋と大豆でできたクレヨン
さらに安全なクレヨンを探した結果、近くの文具屋さんで蜜蝋と大豆でできたクレヨンというのを見つけました。クレヨンロックという商品です。
大豆のような石のような形をした、丸くてかわいらしいフォルムのクレヨンです。
開けてみたところ、若干不思議な甘いような香りがしますが、もちろん人口香料のような香りはせず、今まで使っていたクレヨンやパステルのようなとげとげした匂いもしませんでした。
調べたところ、素材は大豆、蜜蝋(顔料は天然鉱物由来)でした。驚いたのは注意書きです。一部抜粋https://select.cuna.jp/item/258.html
【ご注意】
※このクレヨンはなめても安心ですが、小さなお子様が飲み込むと窒息などの原因となる場合があります。保護者の監視の下、安全にご使用ください。
なめても安心と言い切れる画材を今まで見たことがなかったため、正直ものすごく驚きました。そこで、試しになめてみました。無味無臭です。特に何の症状も出ませんでした。が、やはり天然鉱物由来とはいえ顔料が入っているので試さないでくださいね。
対象年齢は3歳以上とのことです。たしかにこの丸さと小ささでは、子どもが口に入れるとのどに詰まって危険かと思いますので、そこはご注意ください。
試しにうさぎの絵を描いてみました。丸くて持ちにくい印象でしたが、裏側がへこんでいるのでそこを持てば上手く安定します。色は、レッド、ピンク、オレンジ、ピーチ、イエロー、ライトイエロー、グリーン、ライトグリーン、ブルー、ライトブルー、パープル、ライトパープルの12色です。大きさの割に中々減らないのもポイントが高いです。
紙製の入れ物の中で、さらにコットンの袋に入っていて持ち運びもしやすいのも利点です。今では旅先でちょっとした絵を描くときに使っています。
私が使用しているのはこれです。他にも16色セットもあるようです。
ポイント10倍 アメリカ発CrayonRocks(クレヨンロック)12色【ステーショナリー】「大豆と蜜ろうで出来た石ころクレヨン」輸入文具クレヨン 12色安全 くれよん 布 蜜蝋 ワックス 赤ちゃん 価格:1,620円 |
アメリカ発CrayonRocks(クレヨンロック)16色【ステーショナリー】「大豆と蜜ろうで出来た石ころクレヨン」輸入文具クレヨン16色 価格:2,106円 |
5 その他
他にも、ホルベインでもみつろうクレヨンが出ている他、シュトックマーやエコノームなどいくつかのブランドで蜜蝋など自然素材を使用したクレヨンが出ているようです。
安全な画材を探している方の参考になればと思います。
ホルベイン みつろうクレヨン 16色セット 310001(クレパス/ぬりえ/塗り絵/) 価格:2,484円 |
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ドイツ oekoNORM エコノーム ナワロ 太いミツロウクレヨン 12色セット 木箱入り 【クレヨン ミツロウ 蜜蝋 安全 蜜ろうクレヨン 】 価格:1,728円 |
安全な画材と化学物質過敏症
目次
1 過敏症でも使える画材はある?
化学物質過敏症になってから私がずっと気になっていたのは、これから絵を描くことができるかということでした。高校時代は頻繁に描いていた水彩画や油絵も大学に入ってめっきり描くことがなくなり、社会人になってからは一度も描いていませんでした。それでも、描けないとなるとやはりどこか寂しいものがあります。
そこで、とりあえず何なら使えるか試してみました。油絵は乾く際にホルムアルデヒドを発生させるためもちろんダメ、油性ペンもシンナー臭が強すぎてだめ、アクリル絵の具は少し厳しい、クレパスも香りが強すぎてダメ、不透明水彩や透明水彩絵の具ならそこまで気にならず使えるかな?という感じでした。そのほか水彩色鉛筆や色鉛筆も候補に挙がりました。
今回は、私が一番頻繁に使用している水彩絵の具の成分を調べてみようと思います。
2 水彩絵の具の毒性
① 警告表示について
水彩絵の具は薄めて使うため、匂いはそこまで気になりませんが、成分の中にはやはり毒性を多く含むものもあります。
以下、私が一番よく使用しているホルベインのサイトの引用です。
公式サイトはこちら→
ラベル表記の見方 - ホルベイン絵具・画材の製品情報|オンラインショップ
米国基準による表示
米国デューク大学の研究チームが中心になって医学的な見地からまとめた米国材料試 験協会(ASTM : American Society for Testing and Materials)の試験基準に従って テストを行い、これをもとに米国美術材料協会(ACMI : THE ART & CREATIVE MATE RIALS INSTITUTE,INC.)が、使用方法によって急性あるいは慢性の健康障害を起こす 危険性のあるものと、その心配のないものを区別して表示するように指導しています。 ホルベインではこの基準に従って、製品のラベルに表示を行っております。
APマーク
Approved Product(認証された製品)の略で、ACMIが「急性あるいは健康障害を起こす危険性がないもの」として認めた製品のラベルに表示しております。
CLマーク
Cautionary Labeling(警告ラベル)の略で、使用方法によっては健康障害を起こすおそれのある製品のラベルに表示されており、 Warning(警告文)で対象と物質名と、仕様の際の注意をお願いしております。
WEBサイト(英語)
米国材料試験協会WEBサイト www.astm.org
米国美術材料協会WEBサイト www.acmiart.org
日本基準による表示
国内では、ACMIのような認証機関がありませんので、業界団体である全日本画材協議会の専門部会が中心となって統一基準をまとめ、国内各社はこの基準に従って製品ラベルへの表示を行っております。
有害性がある物質(顔料)を含んだ絵具に表示しています。有害性がある物質には、使用時にすぐわかるようにラベルにシンボルマーク、シグナルワード、警告文をつけて注意をしています。
主に画用液を中心に引火性のある製品ラベルに表示されています。火気や高温などには充分にご注意ください。
シグナルワード : 有害性物質を含んだ製品、及び引火性を有す製品に表示しております。
危険性の度合いによりシグナルワードの表示は、[注意]、[警告]、[危険]となって おります。
警告文 : シンボルマークやシグナルワードが付いた製品には、対象となる有害物質名 や取扱い上の注意事項を記しています。警告文は、有害性物質の種類により異なります。
ホルベインは、米国基準と日本基準の両方を採用しているようです。米国基準ではAPマークが有害性の少ないもの、CLマークがより有害性が多いものに記され、日本基準では有毒性がある(高い)ものと引火性のあるものに記されるとのこと。
さらに、このような注意書きもありました。(一部抜粋)
・絵具を使っているときは飲食や喫煙をしないでください。
・絵具をスプレーで長時間使用するときは保護マスクをしてください。
・子どもの手の届かないところに保管してください。
・絵具の警告表示をよくお読みください。
上記にもあるとおり、ホルベインの絵の具はあくまでも大人の作家用に作られているため、子どもが扱うことは推奨されていないようです。また、換気を行い、皮膚についた場合はすぐに除去、粘膜に触れた場合は医師の処置を受けるよう注意書きがありました。
② ホルベイン
では、実際に有害物質を含む絵の具はどのくらいあるのでしょうか。気になるので確認してみました。
これは、3か月前に購入したホルベインの不透明水彩絵の具です。12色のうち、警告が記されているのは紫のみでした。
日本の基準ではアウトで、ホルムアルデヒドが含まれていると記載されています。ホルムアルデヒドはシックハウスの原因物質でもあり、私もかなり強い症状が出るため要警戒です。一方米国基準ではAPマークが表示されており、そこまで毒性は高くはないようです。
念のため、この商品です。透明水彩に比べ少し匂いもあり使う頻度は多くないですが、不透明水彩絵具を使用するときは大抵この絵の具です。
ホルベイン不透明水彩絵具セット(2号チューブ)12色 G702 価格:2,086円 |
次に、透明水彩絵の具を見てみます。
これはホルベインの5ミリチューブ30色セットで、数年前に購入し最近開けました。
米国基準でCLマーク(有毒性あり)かつ日本基準でもアウトなものはコバルトバイオレットライトでした。
名前のとおり、溶解性コバルトが含まれているとの記載がされています。
他にも、コバルトブルーも美しい青色とは裏腹に、酸化コバルトと酸化アルミニウムを主原料とする比較的健康には良くない色とされていますが、なんとこのセットのコバルトブルーヒューには何の表示もされていませんでした。名前とは一体…。とはいえ、コバルトブルーヒューを乱用している私にとっては嬉しいことです。これからも気を付けて使用します。
一方、米国基準ではAPマークではあるものの、日本基準ではアウトな絵の具がありました。先ほどと同じ薄橙(ジューンブリヤン№2)です。セレンとカドミウムが含まれているとのことでした。
カドミウムは塗料や煙草に多く含まれ、1950年代の工業地帯では大気や水や土に蓄積されることで、魚や米から人々が体内に取り込みイタイイタイ病の原因となっています。この絵の具にはありませんでしたが、カドミウムレッドやカドミウムイエロー、カドミウムオレンジといった色の名称は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。これらの色には硫化カドミウムが含まれるため、使用する際にはより換気を厳重に行ったほうがよさそうです。 一方、セレンはサプリでもたまに見かけますが、とりすぎると毒性を示します。毒劇物取締法にも記載されています。
以上、ホルベインの透明水彩絵の具で高い毒性を示すものは30色中2色でした。
チューブのパッケージが変わっていますがこの商品です。下記でも記載していますが、ウィンザーアンドニュートンより匂いがなく、一番楽に使えるシリーズです。それでも念のため換気しながら使っています。
価格:5,690円 |
価格:2,980円 |
③ ウィンザーアンドニュートン
では、他の絵の具ではどうでしょうか。
水彩絵の具といえば、他のブランドではウィンザーアンドニュートンが有名です。通販サイトで十数年前のウィンザーアンドニュートンの透明水彩絵の具を手に入れていたため、これも確認してみました。
白が固まっていたため捨ててしまい足りないのですが、それ以外の23色を見てみます。ホルベインの場合と異なり、マークはありません。ただ、有毒性のあるものには、警告を説明する文章のシールが張られている一方で、それ以外のチューブには「NO HEALTH LABELING REQUIARED」と記されていました。
では、どのくらいの絵の具に有毒ラベルが貼られているのでしょうか。
結果が下の画像です。
なんと23色のうち6色がカドミウム又はコバルトを含んでいました。ホルベインでは青系には警告がありませんでした(紫にはカドミウムが含まれていました)が、この商品ではコバルトを含んでいました。赤系も同様にカドミウムが含まれているようです。整理すると、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジにはカドミウムが、セルリアン、コバルトブルー、コバルトバイオレットにはコバルトが含まれていました。
ホルベインの30色に2色しか該当する絵の具がなかったことを踏まえて考えると、かなり多い割合です。
新品のウィンザーアンドニュートンであればどうなのか、という問題ですが、カドミウム、コバルトと名前の付いた絵の具にはやはり警告が記載されていました。(48色中9色)
この割合の違いは、年代の違いというよりは、ウィンザーアンドニュートンの場合、中心となる黄色や赤にはカドミウムが、青系の色にはコバルトが使われるため、色の母数が少ないとそれだけ警告表示のある色も多くなることになります。逆に48色になると、カドミウム色やコバルト色以外も多く含まれるようになるため、必然的に割合は減ります。
そのため、緑や茶色、カドミウムコバルト以外の赤や、黄色や、青を使用すれば避けることはできますが、ただ3原色が使えないとなると鮮やかな絵にはなりにくいため、もし透明水彩を描きたいということであればウィンザーアンドニュートンよりホルベインをお勧めします。
実際、絵の具のふたを開けた際の匂いの強さはホルベインより断然ウィンザーアンドニュートンの方が上です。
あまり過敏症には親切ではないウィンザーアンドニュートンですが、発色の良さは折り紙付きです。もし使用するのであれば初めから大きいサイズでは購入せず、オペラ(ホルベインより深みのある色で、オレンジや黄色と混ぜると夕焼けの色になります。もちろん乱用しています。)など、有害成分表示がされていない、使いたい色だけハーフパンで購入するのがベストかと思います。
価格:517円 |
これは18色です。正直今買えるかと言われるとかなりためらいます。
ウィンザー&ニュートン 【 アーチスト・ウォーターカラー 】5mlチューブ 18色セット〈 Winsor & Newton 〉輸入画材 水彩絵具 価格:8,272円 |
薄めて使用する透明水彩は、私自身は反応することなくマスクなしで使用できていますが、やはり換気は必須です。また、子供のいる家庭ではなめたり食べたりしないように気を付けて使用する必要があるでしょう。
④ その他
一方、子どもが使用することを前提として作られているぺんてるやサクラクレパスの不透明水彩絵の具であれば、上記透明水彩のようなカドミウムは含まれていないようです。そのため、絵の具を使いたいが上記ブランドの絵の具は不安という方は、まずはペンテルやサクラクレパスの絵の具を試してみてもいいかもしれません。
サクラクレパス 水彩絵具 マット水彩マルチ12色 12ml ポリチューブ入り MWM12PE 価格:1,180円 |
ぺんてる ポリチューブ入りえのぐシース入り WFC312 目安在庫=○ 価格:854円 |
ただ、ホルベインもそうですが、不透明水彩は透明水彩と比較すると、量をかなり使用することが多く、マットな絵を描く場合にはなおさらです。さらに、今はあまり使用していないため記憶もあいまいですが、それなりに匂いは強かったと記憶しています。そのため、使用する際には換気をし、薄めて反応しないか確かめながら使用されることをお勧めします。
3 絵の具一覧
最後にこれまでに出した絵の具一覧をまとめてみました。成分表示はほぼありませんが、絵を描く際の参考にしてもらえたら嬉しいです。
ホルベイン不透明水彩絵具セット(2号チューブ)12色 G702 価格:2,086円 |
価格:2,980円 |
価格:5,690円 |
価格:517円 |
ウィンザー&ニュートン 【 アーチスト・ウォーターカラー 】5mlチューブ 18色セット〈 Winsor & Newton 〉輸入画材 水彩絵具 価格:8,272円 |
ぺんてる ポリチューブ入りえのぐシース入り WFC312 目安在庫=○ 価格:854円 |
サクラクレパス 水彩絵具 マット水彩マルチ12色 12ml ポリチューブ入り MWM12PE 価格:1,180円 |
ポスター・資料のダウンロードについて
1 前書き
ツイッターで複数名の方から、作成した洗剤の資料を見せてほしいというご依頼があったので、ダウンロードできるようにしました。
また、以前作成したガスマスクをつけた犬のイラスト付きポスターに加え、女の子と柴犬の絵をいれたポスターも作成したので、ダウンロードできるようにしようと思います。
随時更新していくつもりなので、使えそうなものがあれば使ってください。
以下、使用方法等を書いたので、ご覧ください。
2 禁止事項
① データ転載
使用する際はこのブログから直接ダウンロードしてご使用ください。スマホやパソコンへの保存は構いませんが、ツイッターやライン、メール、その他SNS等でのデータ配布はご遠慮ください。理由としては、いざ何か問題が起こった時にダウンロード場所や作者が分からず困る人が出てくる可能性があること、広がりすぎると対処の仕様がなくなること、注意事項を読んでもらえないことなどが挙げられます。
知人に送りたいという場合には、ブログ記事ごとお送りいただければと思います。
② データの加工
字やイラストを変えた場合、問題が起こったときに責任の所在が分からなくなるためです。もし不備を見つけた場合には、直接ツイッターか何かで私にお知らせください。
画質の悪さなどはどうしようもないですが、できることはします!もしデータ加工でもっと綺麗に印刷できるよという方がおられれば、ぜひ加工する前に一言お声かけください。方法を教えていただきたいです。ご助言お願いします。
文言を変えたほうがいい、新しい文言を加えてほしいという方がいればお声かけください。修正、作成します。
③ 商用利用
データをバッグなどのグッズに使用するのはおやめください。また、ないとは思いますが、紙媒体を直接売ること等も禁止します。
お店の前や中にポスターとして貼る、職場に貼る、紙媒体で無料配布するのは構いません。どうぞお使いください。
以上が禁止事項となります。
ご意見や状況等を踏まえて、これから調整及び方法の変更などもしていくと思います。また何かあればご相談ください。
3 使い方
① 記事の下にあるグーグルドライブのファイルを開く
洗剤の資料とイラスト入りポスターがあります。ポスターは一つのイ ラストで文言やフォントを変えたものをそれぞれ何種類か用意しました。
② 印刷する
カラーで印刷することを前提にしていますが、モノクロでも多分大丈 夫です。画質の問題で、A4か、それ以下がおすすめです。それ以上でも印刷はできると思いますが、画質がぼやっとします。ポスターはできればコピー用紙よりもしっかりした紙で印刷したほうがいいです。
③ 使用する
お店や家や職場に貼る、またはほかの資料と一緒に配布することなどを前提に作成しています。もし使用方法等で判断に迷うことがあればツイッター(佐々木:uniii_uni)のリプライやdmなどでご相談ください。
説明は以上となります。
4 ダウンロードファイル
① 洗剤の資料
アルム石って何?無香料、完全無添加のデオドラントを試してみた
目次
1 市販の制汗剤はもう必要ない
夏になり、制汗剤やデオドラントが必須の時期になりました。しかし、ドラッグストアに行っても見かけるのは香料入りか、無香料だとしても体に刺激が強い成分が入っている製品ばかり。
私も以前は市販のデオドラントシートを使っていましたが、化学物質過敏症になった今、触れることすらできません。
なお、脇の経皮吸収率は、腕の内側を1とした場合3.6倍だそうです。(参考:「経皮毒ハンドブック」稲津教久)経皮吸収では、内臓を通さず吸収されるため、体内に蓄積される確率が高くなります。
以前私が使っていたデオドラントシートの成分を確認してみました。
イソプロピルメチルフェノール*、水、エタノール、メタクリル酸ラウリル・ジメタクリル酸エチレングリコール・メタクリル酸ナトリウム共重合体水分散液、オウバクエキス、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチコン、PEG-8、DPG、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ステアリン酸POEソルビタン、炭酸Na、BHT、パラベン、フェノキシエタノール
恐ろしい文字が並んでいます。界面活性剤を含むこれらの成分を毎日経皮吸収していた場合、10年後どうなるかは想像もつきません。成分の一つであるイソプロピルメチルフェノールは有害成分であるトリクロサンの代替成分として使用されていますが、殺菌剤であり、有害性は依然不明とする意見もあります。
なお、他にも成分の一部であるステアリン酸POEソルビタンは、ポリソルベートとも呼ばれ、乳化剤など食品添加物としても使用されていますが、染色体異常を誘発及び発がんを助長する可能性があると言われています。メタクリル酸は、接触すると重度の熱傷が起こることが指摘されています。(参考参照)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000172588.pdf
パラベンはご存知の方も多いと思いますが、日本においても内分泌かく乱化学物質であると認定され以前は厚生労働省のホームページに掲載されていましたが、現在はなぜか削除されていました。EUでは使用を禁止する動きが出ています。(以下参考)
食品安全関係情報詳細
しかし、夏の日差しが照り付ける中、職場へ毎日片道30分自転車に乗って通勤する私にとって、デオドラントは必須アイテムです。化学物質過敏症になって初めての夏を乗り切るため、あらゆる通販サイトを探し回った結果、最高のデオドラントを見つけたのでご紹介します。
それがアルム石です。
2 アルム石って何?
アルム石は、日本ではカリウムミョウバンとも呼ばれています。ミョウバンといえば昔小学校の理科の実験でミョウバンの結晶を作ったことくらいしか覚えていませんでしたが、海外ではデオドラントとしてかなりの人気を誇っているのです。
アルム石は古代ギリシャの文献にも残っているほど、その歴史は古く、かつてはちょっとした切り傷の止血にも使われていました。使い方は、ミョウバンを水に浸し、患部に数秒間当てるだけ。これであっというまに止血ができるということです。
また、古くから女性のデオドラントとしても親しまれており、「世界最古の制汗剤」とも呼ばれているようです。
アルム石を勧める理由としては、効果が高い、副作用が少ない(匂いも刺激もない)、そしてコスパがいい、の3つです。
正直文句なしのデオドラントなので、市販のデオドラントの存在意義を見出せなくなってしまいました。
3 どこで買えるの?
イタリアなど海外では気軽に店で買える商品ですが、日本のドラッグストアではほとんど見かけません。そのため通販で購入するということになります。
日本の通販サイトで売っているアルム石を探しましたが、どこも最低800円から、高いものではなんと2000円するものもあり驚きました。
私が購入したサイト、iHerb(アイハーブ)では小さいものは350円ほどで売っており、2週間たっても全く減らず、最高にコスパもいいのでお勧めです。(下記の商品)
このミネラルデオドラントスティックは受賞歴もあり、アルミニウムフリー、パラベンフリーで安心です。アルミニウムが入っている製品は、汗腺の導管周囲に炎症を起こす可能性があるため注意が必要です。
また、プラスチックの入れ物に入っているため持ち運びにも便利です。スティックタイプでつるつるしており、使いやすくなっています。レビューも6000以上あり、iHerb(アイハーブ)の人気商品の一つとなっています。
海外から購入するのが不安、という方もいるかもしれませんが、iHerb(アイハーブ)は英語を使うことなく日本語のみで購入することができ、日本人が使ったレビューもたくさんあります。約4300円以上買うと、送料無料になります。逆に約12000円以上買うと関税がかかるので注意です。
もし初めて買うという方は、「AEO9054」というプロモコードを使うと10パーセントオフになります(なお、私にも10%分のクーポンが入ります)
また、以前ツイッターで紹介したアルム原石も800円ほどで売っています。こちらは大容量で何年も持つ量が入っていますが、使い続けるとガサガサになったり割れたりすることもあるので、使用に工夫が必要になってくるかと思います。(下記参照)
4 アルム石の使い方
使い方は簡単で、アルム石を水に濡らし、気になる部分にこすりつけるだけ。これで汗のにおいが全く気にならなくなります。
また、アルム原石を使われる方は、もし使い続けて割れたとき、またはガサガサになって肌にこすれるようになった場合には、お湯で溶かして液状にし、霧吹き等の容器に入れてスプレーにするか、そのまま塗るかすれば快適に使い続けられます。
スプレーにする場合は顔等に吹きかけないよう注意をしてください。
緑茶に溶かすことでより殺菌効果を出すことができるというレビューもありましたが、緑茶の農薬成分やカフェインも問題になってくるためご注意ください。
ポイントは、清潔な肌につけることです。私が使っているこの商品は24時間持つということで、お風呂上りにつける人が多いようです。確かに、朝起きて、すでに汗をかいた状態で使ってもあまり効果を感じないことがありました。あくまでも体臭を予防するものだということにお気を付けください。
より効果を求める方はお風呂上りに使うことをお勧めします。ただし、温まった後というのは経皮吸収もしやすいため、人によっては赤くなったりすることがあるかもしれません。そのため、時間がたち熱が冷めてから使うほうがよさそうです。
注意事項としては、大理石や花崗岩でできた洗面台の上に直接放置しないこと、というのが商品説明にありました。
5 副作用はあるの?
化学物質過敏症の私にとって、一番気になるのは使った際の副作用です。重層を肌に塗ると湿疹がでる私でも大丈夫なのか不安でしたが、とにかく試してみようと2週間毎日つけてみました。
その結果、特にかゆくなることもなく、無事に過ごすことができました。唯一、塗ったときにちょっとスッとするかな、というくらいです。ただし、人によっては腫れたりすることもあるかもしれないため、違和感があった際にはすぐに使用を中止してください。
化学物質過敏症でないけれど、肌が弱い友人は、塗った際5分程若干赤くなるということがあったらしいです。それは一時的で、その後は特に異常なしということで使い続けているそうです
また、体全体に塗ると発汗が抑えられることで、体温調節が難しくなることがあるため、体の一部に塗るようにしてください。
フィンランドでグルテンフリー食品を見つける方法
目次
フィンランドでグルテンフリーを探し回った個人的な経験からまとめたものです。
私は半年ほど前から小麦を食べることで、熱が出るといった不調が起こることに気付き避けるようになりました。小麦が食べられないのにフィンランドに旅行できるのか、と悩んだこともありましたが、結果むしろ(外食面では特に)日本より快適に過ごせることが分かりました。
小麦アレルギーの方や、他のアレルギーの方にも参考にしてもらえたら嬉しいです。
1 グルテンってなに?
グルテンと聞いてもぴんと来ない方も多いかもしれません。私もグルテンの意味を知ったのはわずか2年ほど前のことでした。グルテンとは、小麦に含まれるたんぱく質のことで、腸が過敏な人や、セリアック病などの免疫に不調をきたしている人が摂取することで、不眠や倦怠感から、発熱等の症状が出ることがあります。グルテン不耐症ともいわれています。
グルテンで不調が出る人は年々増加しており、そのため、グルテン(小麦等)を除去したグルテンフリー食品がでてきました。
グルテン不耐症は小麦アレルギーとは別物ですが、グルテンは小麦アレルギーの原因にもなる小麦を含む、大麦、ライ麦等に含まれているため、小麦アレルギーの方もグルテンフリー食品を選ぶことでアレルギー源を避けることができます。
2 グルテンフリー食品の探し方
(1)コンビニやスーパーでの探し方
コンビニやスーパーでは、店員さんが周りにいないことも多く、レジで忙しそうに働いている店員さんに聞くのも難しかったのでひたすらラベル表示やマークから探していました。もし近くに店員さんがいるようであれば、聞いたほうがてっとり早く見つかると思うので、聞いてください。
① 通常、小麦が使用されている食品
英語圏ならばGluten free、フィンランドならばgluteenitonと書かれている食品を探すことで、小麦不使用の食品を探すことができます。
基本的に、パンやパスタのように本来小麦が使用されているけれど、小麦を使わずに作られている商品というのは、企業側は積極的にアピールしたい部分なので、基本的に商品の前面にラベルや小麦不使用マークなどを使って大きく表示していることが多いです。
逆に考えるとパンやパスタなどの食品で前面にグルテンフリー等のマークが何も書かれていない場合は基本的に小麦が使われていると思って間違いないと思います。
私の場合、コンビニでグルテンフリーのパンを探していた時、どの商品にもグルテンフリーのマークなどが書かれていなかったため、ひたすら裏面を訳して唯一「グルテン」という単語がないパンを見つけて買いました。その時は時間がなかったので全ての単語の意味を確認しておらず、ホテルに帰ってから裏面を画像翻訳するとなんとフィンランド語で「小麦」を表す単語が入っているではないですか。
結局、友人にあげました。(代わりに彼女はお菓子をくれました。やったー!)
また、パンであればこのように大きく表示してあることも多いです。
缶詰のスープにも書かれていました。このスープはラクトースフリーでもあるようです。
(2)レストランや店頭のメニューから探す方法
① 看板メニューで探すとき
有名コーヒーチェーン店やカフェなどは店頭の看板メニューを先に確認してからカウンターで注文するということが多いと思います。そういった店の場合、カウンターには列ができていてレジの人も余裕がないという場合もあるはず。そんな場合はまず大きなメニューを見てみてください。
Bread(G)やCake(L)といったようにカッコ書きで書かれていることがあります。この場合のGとはGluten(小麦)Free、Lとはラクトース(乳糖)フリーを指しています。
日本では、アレルギー成分が「使われている」場合にエビのマークや小麦のマークが表示されていることが多いですが、フィンランドでは逆に「使われていない」食品に表示されるので、注意が必要です。個人的にはフィンランドのように使われていない食品に表示があったほうが安心して食べられるので、良いと思います。
また、この表示がよく見られるのがビュッフェ形式です。大皿に盛られた料理の横に、料理の名前を書いた板などがあれば、そこに一緒にこのような()書きで書かれていることが多いです。ただし、サラダや茹でた野菜など一目で使われていないと分かる料理には基本的に表示されていません。パッと見何が使われているかよくわからないものや、普通は小麦が使われているだろうという料理がグルテンフリーな場合に表示されています。
マリメッコ本店の中にある食堂「マリトリ」ではこのように表示されていました。
また、ヘルシンキの中心街では英語圏の観光客も多いため、英語でGlutenFreeと記載されていることも多いです。私がヘルシンキに到着して初めて行ったJoe&TheJuiceというお店の看板メニューには、下のほうに英語で「グルテンフリーのパンがほしい場合は言って」といったことが書かれていました。正直その時はスマホがなくてそれどころではなかったので記憶曖昧ですが、そんな感じで当たり前のように書かれていたのですごく驚いたことを覚えています。こんなに簡単に手に入るものなのかと。その後グルテンフリーのパンを食べたときはあまりのおいしさと懐かしさ(パンを食べたのは半年ぶりでした。)に感動しました。
② カウンターで注文をするとき
お店の看板やメニューにグルテンフリーの文字が全く見つからない、それらしきマークがない場合は、とにかくグルテンフリーの食べ物があるかどうか店員さんに聞いてみましょう。なお、ヘルシンキでは基本的にみんな英語を話してくれます。
パン屋やサンドイッチをメインとするカフェであれば、グルテンフリーのパンはどこでも基本的には用意されているようで、普通の注文と同じように対応してもらえます。
なお、私がパン屋(サンドイッチのカフェ)に行ったのはわずか計4回ですが、どのお店の人もみんな親切に対応してくれました。参考に、簡単に紹介していきたいと思います。
〔1〕フィンランド中央駅の中にあるパン屋さん
駅は、みんな一度は訪れると思うので、他の場所より立ち寄りやすいと思います。友人が朝ごはんにパンを食べようと寄り、私もだめもとで聞いてみたところ普通に用意してもらえてびっくりしました。フワフワしていました。
〔2〕Joe&TheJuice
本当においしかったのでぜひ観光の際には寄ってください。上で紹介したように、看板メニューが英語で書かれているのでとても安心です。メインはスムージーのカフェなのですが、サンドイッチも有名らしいので一応ここに書いておきます。
〔3〕空港内部のパン屋さん1
チェックインを済ませて入ったところで小さいパン屋さんを見つけて聞いてみたところ、残念ながらこのお店にはグルテンフリーのブレッドは用意されていませんでした。
その代わり、道を進んだところにあるカフェにはあるよと店員さんに教えてもらい、せっかくなのでスムージーを買って退散しました。フィンランドのスムージーは日本のものより甘くないので飲みやすいです。頼んだのはヨーグルトとブルーベリーのスムージーです。
〔4〕空港内部のパン屋さん2
店員さんに紹介してもらったカフェでは、朝の6時というのにかなり人が多く、店員さんも忙しそうでした。列に並んでいる途中に、注文を聞かれたのでグルテンフリーのパンで作ってほしいと伝えたところ、残念ながらこの時間にはないと伝えられました。お腹もすいたので他のメニュー(サラダとか)を注文しようとすると、店を仕切っているらしい女性が、冷凍室にはあるかもしれないから探してみるねと言ってくれ、結局スタッフ全員で探してもらい、サンドイッチにありつくことができました。帰る間際でしたが、あまりの優しさに帰りたくなくなったほどです。
なお、ここのカフェではパンをグルテンフリーにする場合でも中身は自由に選ぶことができた(Joe&TheJuiceもそうでした。)のでありがたかったです。
③ 普通のカフェやレストランで注文するとき
パンやサンドイッチがメインではないカフェやレストランでは少し事情が違いました。
ケーキとサンドイッチをたくさん置いてある街中のカフェではグルテンフリーのサンドイッチは無かったので、小麦不使用のチョコレートとムースでできたケーキや、サラダを勧めてもらい、それらを注文しました。美味しかったです。
美術館の中のカフェではメニューが全てフィンランド語で全く読めなかったのでとりあえずグルテンフリーのメニューはどれか聞いたところ、これとこれとこれよとメニューを指さしで教えてもらい、どんな料理かよくわからないままに注文しました。
来たのがこれです!笑
とにかくなす!なすのミートソースあえか、小麦の代わりになすを使ったラザニア(?)という感じの料理でした。チーズが入っていたので、(フィンランドで頼んだ料理にチーズが入っている確立はかなり高かったです。)乳成分に反応する方はラクトースフリーかカゼインフリーと伝えておいたほうがいいです。
なお、魚が好きな友人はメニューにフィッシュらしき文字を見つけ、魚のフライを頼んだらしいのですが、ハーブとベリーのような不思議な味がしました。
(3)どこにもグルテンフリーのパンやパスタがない場合
グルテンフリーの食品がどこにも見つからない、スーパーにも売っていない、店員さんに聞いても首を振られた。おそらくヘルシンキではそのようなことはあまりないとは思いますが、人気があまりなさそうなスーパーやコンビニではそういった事態も起こるかもしれません。または加工品は食べるのが不安という場合もあります。そんなときはできるだけ小麦とは無縁そうな食べ物を選びましょう。
私はついた当初はスーパーで探すのが面倒くさかったのでとりあえず美味しそうな果物を買いまくりました。
リンゴ一個が約60円で、果物や野菜などは全体的に日本よりはるかに安いため、もしホテルにキッチンがついているならば、自炊をしてみることをお勧めします。
私が行った4つのホテルのうち一つはキッチンがついていて、包丁以外のほぼすべてのキッチン用品がそろえられていました。(包丁やナイフは買いましょう)自炊ならばかなり安く済みますし、なにより安心です。なお、外食はサンドイッチ一つで約800円から1200円、ランチは約1500円から2000円、ディナーは軽く6000円をオーバーしました。
3 まとめ
小麦が食べられないのにフィンランドにいくなんて無謀だ、と思ったこともありましたが、想像以上にGlutenFreeなどのアレルギーに対応しているお店は多く、聞いても嫌な顔をされることは一切ありませんでした。
もし小麦が食べられないという理由で北欧やヨーロッパに行くことを躊躇している人がいれば、参考にしてもらえると嬉しいです。
なお、少量のグルテンでアナフィラキシーショックを起こしてしまうという方は、自己判断せずコンビニやスーパーの表示でかならずグルテンフリーと書かれているものを選ぶか、店員さんに聞くことをお勧めします。 また、グルテンフリーのパンには、コーンなど他のアレルギー物質も入っている場合があるため、多種類の食品に反応してしまうというという方は注意をお願いします。
グルテンフリー探索紀行①
目次
1 前書き
フィンランド旅行を計画した僅か一か月後の2018年の11月ごろに化学物質過敏症を発症し、その後悪化、化学物質過敏症が進むごとに小麦や乳製品でお腹を壊すようになりました。
どうやら化学物質過敏症ではリーキーガット症候群を併発する確率が高いらしく、2月にラザニアを食べた翌日に発熱し、それ以来小麦に懲りて避けるようにしています。
そこで不安になったのはフィンランド旅行でした。フィンランドはヨーロッパで、ヨーロッパといえば主食はパンなどの小麦製品のイメージです。友人と行くことを計画していたので、旅先で寄ったレストランやカフェで食べられるものがないんじゃないか、コンビニやスーパーはどうなのか、食べ歩きなどできるのか、色々と心配になりました。
結果として、フィンランドは想像以上にグルテンフリーやラクトース(乳糖)フリー、ローフード、ベジタリアンなどが浸透しており、どこへ行ってもほぼ困ることなく生活することができました。
小麦アレルギーなどで小麦が食べられないけど、これからヨーロッパに行く予定という方に、ぜひ参考にしていただければと思います。
化学物質過敏症とは、柔軟剤やシックハウス等が原因で体内に化学物質が蓄積されることにより発症する病気です。香料や煙草、抗菌剤などの化学物質を吸い込んだり触れたりすることで、吐き気や胃腸炎、頭痛めまいなどの症状がでます。症状や原因物質についても個人差があり、発症しているにも関わらず気づいていない人も多いというのが現状のようです。
気になる方や興味のある方はこちらのサイトをご覧ください。
リーキーガット症候群とは、腸に小さな穴が開き、そこからグルテン等の体に悪影響を及ぼす物質が体内に漏れてしまうことです。腸は体内の免疫の大部分を担っているとされており、リーキーガット症候群は自己免疫疾患など原因がわからない様々な病気に関連していると言われています。
2 出発前の準備
出発前、あまりの不安さに、とにかく保存がきいて添加物が入っていない食品をひたすら探しました。近くにオーガニック専門店があったため、そこでオーガニックケールチップスや、ROW BITEや干し芋などを買い込み、飛行機の中でも、現地でも何も食べられなかった場合に備えて、それなりの量の食料を用意しました。機内やホテルで、お腹が空いたときや朝ごはんに食べることができたので、用意しておいて損はないと思います。
オーガニック トルティーアチップス(ケールミックス) 142g (トルティーヤ チップス)
買ってみたケールチップスです。トウモロコシが原材料で、小麦や乳製品不使用です。また全てオーガニックなうえ量もそれなりにあるので、口さみしくなった時にお勧めです(甘さはなく、塩分もそこまで多くないです。)
特に韓国では、グルテンフリーのパンなど、すぐに買ってすぐに食べられるグルテンフリー食品をあまり見つけられなかったので、結構消費しました。飛行機の乗り継ぎの待ち時間などにあると便利です。
3 日本では
便利で、かつ韓国までの飛行時間が短くなる福岡空港から出発することにしました。小倉港を朝早くに出発し、福岡空港まで移動します。
食事で、まず困ったのは朝ごはんでした。朝早かったため周囲の店は全く開いておらず、唯一見つけたのは有名なコーヒーチェーン店でした。
友人はサンドイッチとコーヒーを頼みましたが、いざ私の順番になり困りました。お腹は空いているけど見る限り小麦を使っているものが多く、食べられそうなものはない。だけどこのチェーンでは乳製品アレルギーがある人のために、ミルクの代わりに豆乳にカスタマイズすることができるし、もしかすると一品くらいはグルテンフリー製品もあるかもしれないと思い、店員さんに聞いてみました。
残念ながら、その場にいた店員さん二人はグルテンという言葉にあまりなじみがないらしく、小麦を使っていない商品がないかと聞いてもよくわからないという答えでした。
こんなに大手チェーンでも、やはりないのかとがっかりしましたが、確かに日本でアレルギー表示はあっても、アレルギー物質が入ってない表示がされている食品やメニューを見かけることはあまりありません。
牛乳アレルギーや小麦アレルギーという言葉はあってもグルテンフリーやラクトースフリーという言葉はあまり聞きません。カフェに小麦はつきものだし仕方ないと気を取り直しました。
4 韓国で一泊
早速韓国に到着し、ホテルにチェックインした後、ご飯を探しに外に出ました。日本では、コンビニの添加物でもお腹を壊すことが多かったため、コンビニのご飯などは避け、現地の料理店で食事をしました。ビビンバ、美味しかったです。
(1)スーパー
帰りに、次の日の朝ごはんを買うため夜遅くまで空いているeマートというスーパーに寄り、小さなメロンのような果物を購入しました。
友人はカップラーメンのような形のお湯を入れて食べる物体を購入していましたが、グルテンフリーであるとはいえ、添加物がかなり多そうなので避けました。
スーパーには小麦を使用してなさそうな惣菜なども数多くありましたが、日本のスーパーで売られている惣菜の添加物の量を考えると、あまり胃によくなさそうなのでこれも避けました。化学物質過敏症ではなく、小麦さえ入っていなければ問題ないという人は購入してみるのもいいかもしれません。ただし、食品ラベルをグーグル画像翻訳などで訳して確認してから買うことをお勧めします。
果物売り場は日本より多くの種類の果物で溢れており、中には見たこともない種類の果物もありました。値段も安く、気になる方は一度買ってみてもいいかもしれません。日本では生で見かけることのないラズベリーなどのベリー類も豊富でした。オーガニックの果物や、ジュースもありました。
なお、eマートには安いおもちゃのナイフも売ってあるため、もし皮をむかなければならない果物を買ったときには一緒に買うことをお勧めします。私は迷った結果買わず、持参したはさみで皮をむいて食べることになりました。
(2)コンビニ
帰りにコンビニによりました。仁川空港近くのホテルの周りには、日本に負けないくらいコンビニがあります。10メートル歩いたら次のコンビニということもあり、結局5店舗ほど行きました。
驚いたのはオーガニックのオレンジジュースが売っていたことです。日本では無添加の果物ジュースはあってもオーガニックジュースをコンビニで見つけたことはありません。しかもとてもお手ごろな価格で(100円くらい)、日本にもあったらなあと感じました。
また、コンビニにも果物や野菜が売っていました。(空港のコンビニでは売っていなかったので、場所によると思います。)
さらに、コンビニにはオーガニックコットンのナプキンがあったことも驚きでした。しかもコットンナプキンは1種類ではなく、コンビニによっては5種類くらいあるところもありました。私がよくアイハーブで購入している全て生分解性の天然素材でできたナプキンもあり、とても羨ましかったです。(下の写真のやつです。)
日本では、ドラッグストアでさえオーガニックコットンナプキンを売っていないこともよくあります。ケミカルナプキンは子宮内膜症の原因になるともいわれており、日本でもどこのコンビニでも購入できるくらいメジャーになってほしいです。
その上韓国のコンビニで売られているナプキンはどれも自然なデザインで、買うときもわざわざ色付きの袋に入れられることもなく、日本とのギャップを感じました。
日本でメジャーなお菓子や飲み物、アイスもたくさん売っていて、日本語の表示のままのものも多く、海外という実感が薄れることもありました。また、お店の店員さんは日本人だと分かると挨拶などで日本語を話してくれることもあり、とても気楽に過ごすことができました。
(3)仁川空港のお店
仁川空港では、カフェもいくつかありましたが、行ったお店にはグルテンフリーのパンは無かったので、サラダだけ注文しました。
韓国料理専門店にも行きビビンバを注文しました。(二度目です。)念のため注文時に確認したところ、ビビンバは小麦不使用でした。(麺類はちょっとわからないので、店員さんに確認してください)空港内の料理店の店員さんは日本語を話せる人も多く、気軽に聞けるのでおすすめです。
コンビニのおにぎりなどは日本と同様に添加物が怖くて買わなかったのですが、やはりオーガニックのジュース(ブドウとオレンジ)があったのでひとつ購入しました。
5 機内食について
機内食にグルテンフリーがあるか、については下記の記事をご覧ください。
化学物質過敏症の人間が海外に行ってみた話② - うに日記
以前書いた記事につけ加えると、機内食には防腐剤が多めに入っているという情報もあり、化学物質過敏症の人はあまり食べないほうがいいかもしれません。なお、小麦不使用の機内食を旅行中何度か食べましたが、その時は特に胃が痛くなることはありませんでした。ですが念には念を入れ、あらかじめ用意してきた食べ物や、現地の空港で購入したオーガニックや添加物不使用の食べ物を食べたほうが安心ではあるので、自分の体調や反応する成分により判断をお願いします。
途中オランダで、ROWBITEが売っていたので、何種類か買い足しました。すべてオーガニックの果物とナッツでできており、腹持ちもよく美味しいのでお勧めです。もちろんグルテンフリー、大豆不使用、乳成分不使用のため安心です。ちょっとした朝ごはん代わりにもなるかと思います。災害時の非常食にもいいかなと思っています。(なお、砂糖などは不使用ですが、デーツなどの果物が入っているため、カロリーは多めです。)ちなみに私は赤のアップルシナモンが一番好きです。
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わき道にそれまくってしまい長くなりそうなため、ここで一度切ります。
②ではフィンランドでのグルテンフリー表示や見つけ方について書きたいと思います。
化学物質過敏症の人間が海外に行ってみた話③
目次
1 前書き
この記事は、化学物質過敏症の人間が海外に行ってみた話①②の続きになります。単体でも読めますが、よかったらぜひ①②も読んでみてください。
化学物質過敏症ってなに?と思われた方は、下のサイトをご覧ください。
化学物質過敏症支援センター
今回は、フィンランドに行って帰るまでに訪れた空港内部の話を書きました。海外旅行をする際に、少しでも参考になればと思います。
また、化学物質の感じ方や出る症状は人によって異なるため、海外へ行かれる際には自分の体調との兼ね合いや、主治医と相談した上で十分準備を整えて渡航してください。
2 空港によって雰囲気と匂いは全然違う
当たり前のことだ、と思われる方も多いと思いますが、本当に海外の空港は場所によって全く雰囲気も匂いも異なります。それに加え化学物質過敏症であることもあり、空港によって感じ方もかなり違いました。今回、韓国の仁川空港、オランダのアムステルダム・スキポール空港、パリのシャルルドゴール空港、フィンランドのヘルシンキ・ヴァンター空港を訪れたので、そのときに感じたことを書いてみようと思います。
(1) 仁川空港
着いた瞬間広さに驚きました。人は多いのに、空間が広々としているため全く気になりませんでした。第一ターミナルと第二ターミナルがあり、バス又は電車で移動しなければなりません。何かわからないことがあれば空港の職員さんに英語で聞くと優しく教えてくれます。職員さんは空港内を歩いていたり、サービスカウンターに座っていたりします。中には日本語を話せるスタッフもいて、皆さんとても親切です。iPhoneを失くした時も、とても親身になって協力してくれました。(無くして6日後に戻ってきましたが、その時は一緒に喜んでくれました。)
とても広々としているためか、何かの匂いが充満するといったことはありませんでした。人とすれ違う際に、嗅いだことのない不思議な匂いがすることはありましたが、特に症状が出ることもなく、とても楽です。バスの中などで目の前に香水をつけた人がいると、ちょっとしんどいかなというくらいです。柔軟剤の匂いもほとんどせず、しても日本のように症状が出るということは無いため、初めは不思議でしたが、ホテルに入り熱湯使用可の洗濯機を発見して腑に落ちました。日本でも普及してほしいです。
ただし、空港内のドラッグストアなどの化粧品売り場は、場所によっては苦手な人がいるかもしれないので気を付けてください。
また、清掃したばかりの手洗いは塩素など洗剤の匂いがきついことがあるため、清掃の人がトイレの前にいるときは避けたほうが無難です。
また、空港のターミナル移動の際、道路でバスを待つことがあると思いますが、その時は排気ガスがかなりきます。肺に疾患等がある方や、化学物質過敏症の方は念のため活性炭マスクをつけておいたほうがいいかもしれません。韓国の人は、ほとんどが白いマスクではなく黒いおしゃれなマスクをつけています。コンビニなどで買えるので、つけてみるのもいいと思います。(かなり顔にフィットして快適でした。)
こういうやつです。なお、これは活性炭入りなのでさらに楽に移動できると思います。(現地のものは入っていませんでした。)喫煙場所は同じく空港を出てターミナル移動をする道路のわきにあります。一応仕切りはありますが、天井がないので風向きによってはかなり漏れてきます。受動喫煙症の方は特に気を付けてください。空港内で(飲食店等を含めて)煙草の煙を吸うといったことは無かったので、その点についてはとても安心です。
(2) アムステルダム・スキポール空港
乗り継ぎがとてもしやすいことで有名な空港です。道もわかりやすいうえに案内板を持ったスタッフさんもおり、たった2時間の乗り継ぎでしたがスピード感のある移動ができたと思います。
このときはiPhoneを失くしたことに気付いたこともあり、落とし物連絡所を探すなど、個人的にとても大変だったので正直あまり覚えていません。あまり覚えていないということは、逆に言えばとても楽な環境だったのだなと、振り返ってみると感じます。ちなみにずっとマスクなしで過ごしました。有名な香水メーカーなど、ブランドが並んでいる場所は少し苦しかった気がします。
失くしたIPhoneを探すために訪れたLOST&FOUNDの職員さんはユーモアたっぷりに優しく対応してくれたので、気が気ではない状況でも少し安心しました。ただサービスカウンターや案内所の場所はわかりにくいので、念のため調べておくことをお勧めします。
はてなマークを発見し、案内所だと思いついたら、なんと電子掲示板だったということがありました。また、電子パネルで職員さんと会話できる場所もあったのですが、なぜか音声が繋がらず、お互いに苦笑いして分かれることになりました。実際には上のほうに案内板がぶら下がっているため、それに従っていけばたどり着けます。
(3) シャルルドゴール空港
唯一苦手と感じた空港です。フィンエアーから降りて、空港内に入った途端、香水の香りを強く感じました。空港内部は広いものの、かなり人が多くしっかり前を見て歩かないとぶつかってしまいそうになります。(実際にぶつかりました…。)おしゃれな人もたくさん歩いており、さすがパリだと思うのと同時に、多くの人が香水を身にまとっているため、化学物質過敏症の私にとっては少し辛い場所でした。
空港はかなり広く、ターミナルもいくつかに分かれていて、バスで移動します。空港内部の構造もよくわからず、職員さんに聞きたくとも場所がいまいち分かりませんでした。もっと調べておけばよかった…!店員さんもみんな忙しそうで、結局迷っていたところを通りすがりの職員さんに助けてもらい、何とかゲートにたどり着きました。みんなフランス語で話しかけてくるので、初めは戸惑いましたが、こちらが英語で返すと英語を返してくれました。
(4) ヘルシンキ・ヴァンター空港
今のところ、気持ちよく深呼吸できる空港ランキング第1位です。空港内はそこまで人でにぎわっておらず、困っていたら職員さんや他の人が話しかけて助けてくれるので精神的にもとても楽です。(フィンランドのヘルシンキ全体に言えることです。)グルテンフリーのパンも気軽に頼めるので、小麦で体調を崩す私にとっては天国のような場所でした。
飛行機の中も無臭で最高なのですが、空港内も負けず劣らず無臭です。ただ、他の空港と同じようにチェックインした後のお土産物売り場では、やはり香水のブランドが多く若干甘い匂いがします。しかし湿度と気温が低いためか、そこまで気になりませんでした。
注意が必要なのは、空港から出てすぐの場所に喫煙用の灰皿が置いてあり、かなりの確率で煙草の煙と遭遇することが多いことです。目の前のバス停も煙草を吸っている人がたくさんいました。そこで煙草の煙を浴びてしまうと、後々ホテルの部屋に入ったとき苦しい思いをするので(①でも書きましたが、ヘルシンキのホテルは窓が開けられません。)、受動喫煙症や化学物質過敏症の方は気を付けてください。
軽症の方であれば、顔を隠さずにマスクすることができるWoody knowsの鼻に入れる活性炭マスクがおすすめです。
その理由は顔を隠すと口元が隠れ、言いたいことが伝わりにくくなること、また、顔を出していたほうが周りの人が助けてくれる確率がかなり高くなることに気付いたからです。
ヘルシンキでは周りをきょろきょろしているとほぼ確実に誰かが声をかけて助けてくれます。感動して泣きそうになりました。無人レジでシステムがわからず一人困っていた時も通る人みんなが声をかけてくれるので、スムーズ、ではないですがなんとかなりました。
しかしマスクしていた時は、誰も声をかけてくれませんでした…。
コミュニケーションの面からもデメリットになります。フィンランドの人も私も、英語ネイティブではないのでお互い相手の口元を見て話すことになります。マスクをしていたら声がくぐもるだけでなく、口元が見えないためただでさえ難しいコミュニケーションがさらにハードになります。
なお、サイズはS、M、L、形は丸形と細長とがありますが、日本人であれば丸形がほとんどの人にフィットすると思います。また、サイズについては不安な人は全てのサイズが入ったパックがあるため、それを買うのが安心です。(私もそうしました。ちなみにSでも意外と大きいです。)
はじめは周りに活性炭の粉がついているため、必ず拭ってから使ってください。私は初め使ったとき活性炭の粉を吸い込んでしまい、くしゃみの嵐でした。
行った際、買っていけばよかったと激しく後悔したので帰ってから買いましたが、歯医者に行くときに特に重宝しています。
もし、化学物質過敏症で初めて海外に行ってみたいけどどこに行こうか迷うという方、特に資金に余裕がある方は春や夏にフィンランドに行くことをお勧めします。湿度が低く化学物質が揮発しにくいこと、街の近くにも自然がたくさんあり気持ちよく過ごせること、困っていたら周りの人が声をかけてくれること、(物価が高いことを除けば)本当に最高の国だと思います。
また、韓国も柔軟剤臭は少なく、日本語を話してくれるスタッフや店員さんも多いのでとても気が楽に過ごせます。
私自身、カナダにホームステイして以来久しぶりの海外でしたが、選んだ国が韓国とフィンランドで良かったと思いました。
次回は、韓国とヘルシンキのホテルについて書こうと思います。
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